【飲み比べ】アードベッグ 5年 ウィービースティ vs 10年
2020年7月14日に発売されて以降、なかなか店頭で見かけることがなく手に入らなかった、
「アードベッグ 5年 ウィービースティ」
今回はこちらが手に入りましたので定番品の10年と飲み比べをしながらご紹介していきたいと思います。
どんなウイスキー?
アードベッグ 5年 ウィービースティという名前の通り、
熟成年数が5年以上の原酒が使用されています。
アルコール度数は47.4%
バーボン樽熟成の原酒と、オロロソシェリー樽原酒のヴァッティングによって構成されています。
アードベッグの定番品の10年はバーボン樽のみなので、それと比べると甘みの感じられる構成になっているのかなと想像できますね。
また、年数が若いのでピート感がより強く表れる傾向にあったり、それが味わいにどのように影響してくるのか楽しみにして飲んでいきたいと思います。
ウィービースティというのはゲール語で「リトル・モンスター」の意味があり、小さいながらに手の付けられない怪物といった意味合いがあるそうです。
それでは飲み比べテイスティングしていきたいと思います。
アードベッグ10年と比較してテイスティング
まずは香りから、
初めに感じるのは、アードベッグらしいしっかりとしたピート感、それと同時にシェリー樽由来の甘い香りがしてきます。
そしてそのあとにバニラ系の甘い香りと、アードベッグらしいライトな柑橘系の香りもしてきます。
このピート感と柑橘系の香りによって、やっぱりアードベッグだなーと感じさせます。
アードベッグらしさをしっかりと残し、そこにシェリーの甘い香りか加わったような印象。
10年ではレモンや酸味を感じる柑橘系の香りがメインですが、ウィービースティではそこに熟した甘い果実感も加わったという感じです。
そして何度か嗅いでいるとスパイシー感も感じ取れます。
これは樽材由来の感じかなと思います。
この時点ではあまり若さは感じません。
それでは、飲んでいきます。
飲んでみるとますますオロロソシェリー樽由来のカカオ濃度の高いチョコレートような味わいが感じられます。
スパイシーさも同時に感じられ、パワフルなピートが追いかけています。
この感じはアードベッグ うーがダールに近いです。
ウーガダールほどの熟成感やコク、複雑さはありませんがキャラクターとしてはちょっと似ています。
飲んでみると香りでは感じなかった若さも感じますが、そこまで嫌な印象はありません。
むしろこれはこれで、このボトルのキャラクターとして捉えられる面白さがあります。
長期熟成もののような複雑さは感じられませんが、
バーボン樽、シェリー樽それぞれの樽の印象や、アードベッグ感はしっかりと感じられます。
ライトな酒質でありながらストレートだと47.4%の度数によってボディもしっかりとしています。
これが40%だったらちょっと物足りない印象になっていたかもしれません。
10年は酒質、ピート感、熟成による味わい、それが完成されたバランスの上に成り立っており、
ウィービースティは荒々しくもその香味を構成するそれぞれの要素による個性がはっきりとしています。
加水をしてみるとその個性がより分かりやすくなります。
ピート感はそのままにフルーティさがはっきりした印象です。
度数がそこそこありますので加水による変化もしっかりと感じられて面白いですが、
個人的にはそのままでもおいしくいただけるかなと思います。
また、ハイボールにしてみると甘みが落ち着き、スモーキーさがぐっと前面に出てビーターさもすこし強調されます。
フルーティさを余韻で感じます。
ハイボールに関しては10年のほうがすっきり感があっていいかなーと思いました。
まとめ
個人的にウィービースティの味わいは大好きです。
10年のおつまみには塩気を感じるジャーキーやシーフード系を合わせるのが好きですが、
ウィービースティはチョコレートなどのスイーツ系にも合いそうな感じです。
飲み終わってから思ったのが、
なんだか、短熟系のアードベッグのボトラーズを飲んだ時のようなそんな感覚を抱きました。
手の付けられないリトルモンスター、ウィービースティの名に恥じない面白い仕上がりになっていると思いますのでぜひ飲んでいただきたいです。
それでは、
皆様のウイスキーライフがより良いものになりますように。