初心者におすすめのウイスキー10選 定番編
ウイスキー初心者の方に向けておすすめの10銘柄を紹介します。
今回は定番編ということで一般的によくおすすめされている銘柄を中心に紹介します。
最近はウイスキーのことをよくわかっていない人が定番銘柄を並べただけの記事がネット上に散見されますが、ここでは私が自信をもっておすすめする銘柄のみを紹介します。
これの別の記事では私の独断で、定番ではないけど初心者におすすめできる銘柄を紹介します。
グレンフィディック12年
いわずと知れた世界で最も売れているスコッチのシングルモルト。
それだけ聞いただけでも飲んでみる価値がありますよね。
アメリカンオーク樽とスパニッシュオーク樽で12年以上熟成した原酒によって構成されたシングルモルト。
飲み口すっきりで、柑橘感のある風味が特徴ですっきりしています。
フルーティで飲みやすいので初心者におすすめの一本です。
グレンリベット 12年
スコットランドで初の政府公認蒸留所となったグレンリベット蒸留所の最もスタンダードなボトルです。
その味わいは、バニラやはちみつのようでなめらかな甘みがあり、さわやかでライトな余韻です。
重たさや癖はなく万人受けする銘柄です。
個人的にグレンリベット12年は一番初心者におすすめのシングルモルトです。
グレンファークラス 12年
こちらもシングルモルトでスコットランドのスペイサイド地域の特徴がよく出た甘い香りと味わいが特徴です。
シェリー樽熟成のウイスキーはどんな味わいなのか試すにはぴったりの銘柄です。
また、10年から40年と、熟成年数の幅が広く細かく発売されていますので年数別で飲み比べてみるのも楽しい銘柄です。
グレンモーレンジィ 10年 オリジナル
味わいはクリーミーでフルーティ。
そんな中でもグレンモーレンジ10年は非常にライトな飲み口が特徴です。
ハイボールにもとても合う銘柄で、グレンモーレンジを使ってオレンジを添えたハイボールの作り方が公式からおすすめされており、有名です。
バランタイン 12年
こちらはブレンデッドスコッチウイスキーです。
キーモルトはグレンバーギー、ミルトンダフ、スキャパなどがあります。
名門のブレンデッドで、40種類以上の原酒を使用し、バニラのような甘さ、フルーティさ、塩気のあるさわやかさがバランスよくブレンドされている。
とにかくバランスのいい一本になっています。
ブレンデッドはとてもよくできたボトルでも安価で買えるのも特徴で、こちらは2000円台で購入できます。
さらにこのバランタインの17年は「ザ・スコッチ」と呼ばれスコッチの象徴とも呼ばれる名作です。
12年が気に入ったらぜひそちらも飲んでいただきたい銘柄です。
ジョニーウォーカー ブラックラベル
ブレンデッドウイスキー二本目はジョニーウォーカーブラック12年です。
世界で一番売れているブレンデッドウイスキーブランド、ジョニーウォーカー。
その中でも主力かつ定番のブラックです。
三大ブレンデッドと呼ばれるブランドの一つで、バランタイン、シーバスリーガルが名を連ねます。
その中でもジョニーウォーカーはスモーキーさのある原酒を比較的多く使っているのが特徴で、力強い味わいがあります。
3大ブレンデッドの同一熟成年数で飲み比べるとそのスモーキーさ、力強さがよくわかります。
シーバスリーガル 12年
シーバスリーガルはキーモルトにスペイサイドのストラスアイラが使われており、その華やかさが醸し出されます。
ベルベットのようにまろやかで華やかな香りが人気で、女性にも愛飲者が多い銘柄です。
また、飲み口はライトで万人受けなブレンデッドです。
ブレンデッド1本目にもおすすめです。
ジェムソン
3回蒸留によって生み出されるアイリッシュらしいライトでコクのある味わいが特徴です。
麦芽の乾燥にピートは使わず、グレーンウイスキーとブレンドすることで癖がなくコクがありつつもマイルドな仕上がりになっています。
安価な価格も初心者におすすめのポイントです。
メーカーズマーク
日本でも非常に知名度を上げているクラフトバーボンウイスキーのメーカーズマーク。
ボトルもおしゃれでそのまま置いてもインテリアになりそうなボトルです。
その味わいの特徴は甘くフルーティ、バーボン独特の癖が少なく飲みやすいのでバーボンの入門の一本としておすすめです。
原料に冬小麦を多く使用するのがメーカーズマークの特徴で、よりまろやかな味わいとなっています。
ワイルドターキー 8年
バーボンの中で最も定番ともいわれているワイルドターキー8年です。
バーボンらしいフルボディで重厚、バニラのしっかりとした甘さを感じられます。
内側を強く焦がしたオークの新樽を使用しており、またボトリングの際に加水をあまり行わない(アルコール度数50%)ため樽出し原酒に近い深い香味成分が感じられる。
バーボンらしいバーボンが飲んでみたい方におすすめ。
まとめ
今回はド定番の有名銘柄から飲みやすく癖のない初心者向けの銘柄を紹介しました。
入手性も高く、値段も安く、有名なのでウイスキー談義するときにもウイスキー好きなら誰もが知っている、そんな銘柄たちです。
次回の記事では私の個人的な偏見と好みで厳選した銘柄を紹介します。
ド定番な銘柄はいろんなところで見飽きた、一通り飲んだから次が知りたい。
そんな方に向けた記事を書きます。
そちらのほうが見ていただきたいのでぜひご覧ください。
皆様のウイスキーライフがより良いものになりますように。
ウイスキーは太りにくい?太りにくいお酒の種類とは
今回はお酒のカロリーの科学的基礎知識の話と、ウイスキーのカロリーをほかのお酒と比較してみたいと思います。
蒸留酒はカロリーが低いというイメージがある方はいると思いますが、
実際どのくらい違うのか、どのお酒が太りにくいのか比較してみていきたいと思います。
お酒を飲むと太るといわれるのはなぜ?
アルコールにはそもそもカロリーが存在する。それすら知らない方も多いのではないでしょうか。
アルコール1gに対してカロリーは7kcalです。
この数字を聞いてもピンとこないと思いますが1gに対するカロリー(熱量)という意味ではこれは非常に大きな数字です。
砂糖1gのカロリーは約4kcal
脂肪1gのカロリーは約9kcalです。
同じ量を摂取するなら砂糖以上であることがわかります。
しかし、人間の体や栄養というものはそんな簡単なものではありません。
アルコールのカロリーは摂取された後の代謝のされ方が、糖質、脂質、タンパク質などの栄養素と異なります。
アルコールの場合は体に蓄えられないカロリー「エンプティーカロリー」といわれています。
その言葉の意味は、吸収されたアルコールは体に蓄えられる代わりに熱に変換され、多くの酸素を消費すると同時にそのエネルギーが消費されてしまいます。
ここまで聞くとアルコールのカロリーは気にしなくていいじゃん!ってなると思いますが、実はそんな甘くはありません。
アルコールは肝臓で分解され、この分解と同時に中性脂肪の合成が促進されてしまうのです。
これがお酒が太るといわれる原因です。
一方、糖質などは摂取された後、ブドウ糖や果糖などに分解され体を動かすエネルギー源になります。
最近では糖質が悪者のような言われ方をすることがありますが、糖質は必要不可欠なものです。
ただ、摂りすぎはよくないという話なのです。
さらに最近の論文を見ると、アルコール単体で適量の飲酒であれば中性脂肪が上がることはほとんどないと書かれています。
実はアルコールの影響以上に、そのお酒を割っているものの糖質や、そのとき一緒に食べている食事の影響を強く受けるので注意が必要です。
アルコールを摂取することによる中性脂肪の蓄積はいっしょに摂取された糖質によって増加するため、白米や麺類など炭水化物に特に要注意です。
難しい話はここまでにして、次はざっくりお酒の種類別にカロリーを見ていきましょう。
お酒の種類別カロリー
早速、お酒の種類別にカロリーを見ていきましょう。
表記はおおよその値です。
- ウイスキー(シングル): 75kcal
- ハイボール: 75Kcal
- ブランデー:75kcal
- 焼酎ロック: 75kcal
- ワイン(グラス1杯):90kcal
- マッコリ: 90kcal
- ウーロンハイ:90kcal
- 梅酒ロック: 95kcal
- 生レモンサワー: 110kcal
- ジントニック(糖質を含むトニック): 120kcal
- カシスオレンジ: 125kcal
- シャンディーガフ(ビールとジンジャエールのカクテル): 150kcal
- 生ビール(中ジョッキ1杯): 145kcal
- 糖質ゼロの発泡酒(350ml缶1本):85kcal
- 日本酒(1合): 200kcal
この表からわかることは
蒸留酒(ウイスキー、ブランデー、焼酎など)はおおよそ同じ程度でカロリー低めで
醸造酒(ビール、ワイン、日本酒など)はカロリーが高めということです。
他には、ジンは蒸留酒ですが定番の飲み方であるジントニックは、トニックウォーターに糖質が含まれているケースが多く、そのカロリーにも注意が必要です。
カクテルも砂糖やシロップを使っていることが多いので気を付けましょう。
まとめ
今回はお酒のカロリーについて解説しました。
簡単にポイントをまとめると、蒸留酒(ウイスキー、ブランデー、焼酎など)のほうが太りにくく、
カロリーの高い醸造酒(ビール、ワイン、日本酒など)には注意。
カクテルは糖質が多く、割材には無糖のものを選びましょう。
ついでにおつまみも糖質を控えて、たんぱく質を摂取するようにするとよいと思います。
結果、ウイスキーは太りにくいお酒でした!
皆様のウイスキーライフがより良いものになりますように。
ジャパニーズウイスキーの定義が決定! 内容解説します
2021年 2月 12日に日本洋酒酒造組合からジャパニーズウイスキーの表示についての基準が制定されました!
2020年に日本洋酒酒造組合の理事長が「2021年中にジャパニーズウイスキーの定義を決める」と発言していました。
それが現実になったということです。
ご存じない方からすると、今まで定義すらなかったの?と思われるかもしれませんが、
なかったんです。
どういうことかというと、
ボトリングされたウイスキーの中身がほとんど海外の原酒で構成されていたり、そもそも日本で蒸留、熟成された原酒が入っていないとか、
さらにはウイスキーにスピリッツ、醸造用アルコール(甲類焼酎など)が混ぜられているなんてこともあります。
これは日本のウイスキーの事情をある程度知っている方からすれば今や当たり前の話なのですが、ウイスキーを飲み始めた方や、普段あまり情報を調べたりしない方はご存じないと思います。
これに関して日本洋酒酒造組合は問題視していました。
売られているウイスキーの中身の規制までは難しいとしてもせめてその表記だけでも定義しようとなったのが今回の「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」という制定です。
公式でその内容のPDFが発表されていますのでここに添付しておきます。
「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」
今回はその内容について解説します。
どんな制定?法律?自主基準?
今回発表された基準は日本洋酒酒造組合の自主基準です。
これを発表した目的といえばもちろん、市場での販売における混乱や誤解を避けるためにあります。
漢字2文字が筆文字でラベルに書かれていれば中身が何であれ海外で(日本でも)高く売れるなんてことは珍しくありません。
これは本当によくないことです。
日本洋酒酒造組合は日本で洋酒を販売しているメーカーのほとんどが加盟していますので、実質今回の制定によってジャパニーズウイスキーの定義が決まったということになります。
施行は2021年4月1日からです。自主基準なので罰則などはありません。
とはいえ、いきなりすべてのメーカーがそれを遵守することは難しいので、3年間の経過期間が設けられています。
中身の細かい話は次の項でお話ししますが、要するに何が決まったかというと、
ジャパニーズウイスキーかそうでないかがわかるようにラベルに表記すること
ということになります。
どんなのもがそのジャパニーズウイスキーに当てはまるのかを次に解説していきます。
ジャパニーズウイスキーの定義
内容について正確に詳しく知りたい知りたい方は上にも貼ってありますが。
「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」
こちらをご覧ください。
ここでは定義の内容をなるべく読みやすく解説していきます。
定義の要点は5つ。公式文章では「製法品質の要件」と書かれた内容になります。
- 原材料は麦芽を必ず使用し、日本国内で採取された水を使用すること。
- 糖化、発酵、蒸留は日本国内の蒸留所で行うこと。
- 原酒を700リットル以下の木樽に詰め、日本国内で3年以上貯蔵すること。
- アルコール度数は40度以上で日本国内で瓶詰めすること。
- 色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。
これについては見てその通りって感じですね。
1文で要約すると、
日本の原料で、日本で作ったものだけ使って、3年は熟成してね。 ってことです。
続いて、表記の方法についても決まりがあります。
- ジャパニーズという言葉とウイスキーという言葉は一体的に表示するものとし、二つの言葉の間にほかの用語を入れて表示することはできない。
- 日本ウイスキー、ジャパンウイスキーなどの同義語で表示する場合があっても製法品質の要件を満たしていなければ表示することはできない。
- 製法品質の要件を満たしていなければ日本を思わせる人名、都市名、地域名、名称地名、山岳名、河川名、日本の国旗、元号を表示することはできない。
- 製法品質の要件に該当するかのように誤認させるおそれのある表示はできない。
- 製法品質の要件に該当しないことを明らかにする措置をしたときは、この限りではない。
これも読んでその通りなのですが、要約すると、
- ジャパニーズ○○ウイスキーはダメ、
- 似てる紛らわしい単語もダメ、
- 地名や山の名前でごまかすのもダメ、
- 該当してるかのようにだますのもダメ、
- でも、ジャパニーズウイスキーの要件満たしてないよって書いてあればOK
ということになります。
定義に当てはまってる銘柄は?
この定義が施行される前の段階でジャパニーズウイスキーの定義に当てはまっている銘柄は何があるのか。
この情報も公式で発表されていますのでお伝えします。
大手メーカーのサントリーとニッカを取り上げてみます。
山崎、白州、知多、響、季(TOKI)、ローヤル、スペシャルリザーブ、サントリーオールド
ニッカ
余市、宮城峡、竹鶴、カフェグレーン
(各年数物や限定生産品、蒸留所限定販売品なども含みます。)
こう見ると思ったより少ないなって思いませんか?
いわば今までのジャパニーズウイスキーは海外原酒を使用することは決して珍しいことではないことがわかっていただけたかと思います。
個人的にはジャパニーズウイスキーだけではなく、ウイスキーという表記についても規制をしてほしかったな、という想いがあります。
いわゆる、スピリッツや醸造用アルコールの入った混ぜ物ありのお酒をウイスキーと呼んでいいのかと常々思っています。
ウイスキーファンとして皆様が誤解なくいいウイスキーを飲んでほしいという想いもあります。
なので今回このニュースをぜひ記事にしたいと思って書かせていただきました。
皆様のウイスキーライフがより良いものになりますように。
ウイスキーの製造方法 ~バーボン編~
以前の記事、「ウイスキーってどんなお酒?Part.2」ではスコッチウイスキーの製造工程について解説しました。
今回はバーボン編ということでスコッチウイスキーとの違いなどに触れながらバーボンの製造工程を解説したいと思います。
アメリカンウイスキーの定義
今回も結論的な定義からお話しします。
「穀物を原料に190プルーフ(アルコール度数95%)以下で蒸留し、オーク樽で熟成し、80プルーフ(40%)以上でボトリングしたもの。」
この定義はアメリカンウイスキーの定義であってバーボンウイスキー(ストレートバーボンウイスキー)の定義はまた異なります。
バーボンの定義はアメリカンウイスキーの定義をさらに狭義にしたものになります。ライウイスキーやコーンウイスキーの定義などもいろいろありますが、バーボンウイスキーの定義をご紹介しておくと、
「原料の51%以上がトウモロコシで160プルーフ(80%)以下で蒸留し。内側を焦がしたオークの新樽に125プルーフ(62.5%)以下で樽詰めし、熟成したもの。さらに2年以上熟成されたものがストレートバーボンウイスキー。」
その他ライウイスキーやコーンウイスキーの定義については、原料違いで度数などは基本的に同じです。
ここで抑えていただきたい最低限のポイントは「アメリカンウイスキー」 = 「バーボン」ではなくアメリカンウイスキーの中の一種にバーボンがあるということです。
原料
定義のところで原料について前述しましたが、バーボンは51%以上がトウモロコシを使用することが法律で義務付けられていますが、実際に一般的なバーボンでは60~70%程度のトウモロコシと、ライ麦、大麦麦芽の3種類を使います。この原料の混合比率をマッシュビルといいます。
この原料の比率により味わいは変化します。
特徴をまとめると、
トウモロコシが多ければ、まろやかで甘さがしっかりと強調され、
ライ麦が多ければ、スパイシーでドライなフレーバーとオイリーな口当たりに、
ライ麦の代わりに小麦を使う蒸留所もありますが(マーカーズマークなど)、
小麦が多ければ、角がなくマイルドな味わいになります。
大麦麦芽はというと、通常10~15%使用され、でんぷんを糖化する役割を担います。大麦の味わいを加えるというよりは糖化工程のために使われるということです。
そのためバーボンではより酵素の力が強い六条大麦を使用します(スコッチでは二条大麦)。
製法
糖化 ~マッシング~
まず初めに行われるのはトウモロコシなどの粉砕です。ここではハンマーミルというものが使われます。トウモロコシ、ライ麦、大麦麦芽は別々で粉砕され、これを巨大な糖化槽に(クッカー)移します。その後、煮沸し糖化されます。クッカーはそれ一台で加熱と冷却ができるようになっています。
ここから少々難しい内容になるのですが、
穀物と仕込み水をクッカーに投入するとき、仕込み水に合わせてバックセットと呼ばれる蒸留廃液を加えます。蒸留廃液とは蒸留した後に蒸留器の中に残った液体です。特にバックセットは蒸留後の残液(スティレージまたはスロップ)に含まれる固形物を分離した液体です。これを加えることでクッカー内の酸度を上げバクテリアなどの繁殖を抑えると同時に糖化に適した環境にします。
この手法はバーボン独特のサワーマッシュ方式といいます。これはケンタッキーバーボンだけでなくテネシーでもどこでもこの方式を使用しています。
バーボンに使用される仕込み水は硬水で、蒸留にはビアスチルというコラム式の連続蒸留器を使用します(詳しくは蒸留の項で)。
発酵 ~ファーメンテーション~
バーボンにおける発酵槽はファーメンターといいます。木製の発酵槽を使っている蒸留所は少なく、ステンレス製で作られていることが多いです。
ここで使われる酵母は蒸留所ごとにこだわりがあり、オリジナルの酵母を使用しています。また、独自に培養を行っている蒸留所がほとんどです。
試験管のようなサイズから発酵させながら4段階くらいのサイズを経て、イーストタンクと呼ばれる巨大なファーメンターに次々に投入していきます。
発酵にかかる時間は約4,5日程度で、アルコール度数は9%程度になり、もろみ(ビア)が出来上がります。
ファーメンターにはスコッチにあった泡切り装置がありません。モルトウイスキーと比べて油脂分が多く濾過を行わないことから泡が立ちにくいためです。
蒸留 ~ディスティレーション~
一般的な連続式蒸留器は粗留塔(荒くざっくり蒸留)と精留塔(精密にしっかり蒸留)がペアになっています(2塔式)。
しかし、バーボンウイスキーでは蒸留にビアスチルと呼ばれる円筒式コラムスチル(連続式蒸留器)が一塔式になっているためと、ダブラーと呼ばれる精留装置(こちらも連続式蒸留器)がセットになっています。蒸留所ごとに1~3組程度のビアスチルとダブラーを所有しています。
ビアスチルで加熱して取り出された一度冷却してスピリッツにし、それをダブラーにて精留を行います。
前述したとおり、バーボンは160プルーフ(アルコール度数80%)以下での蒸留が義務付けられているが、ビアスチルで約110~120プルーフ、ダブラーで130~140プルーフとなるので最終的に65~70%程度で蒸留されることになります。
スコッチの94%で蒸留されるのと比べると度数が低いということはそれだけ香味成分が残っているということになります。
熟成 ~マチュレーション~
熟成の工程にバーボンの最大の特徴といってもいい特徴があります。それは熟成に新樽しか使わないということです。内側を焦がした新樽のみを使用することも法律で義務付けられており、これによりバーボンの甘く力強い香味をもたらしています。
樽の材質はほぼアメリカンホワイトオークで、サイズもバレル(180リットル or 200リットル)のみです。
ここでの蒸留所ごとのこだわりは樽の内側の焦がし(チャーリング)の程度をどのようなものを使うか。チャーリング具合は製樽業者の作るチャーリング具合のグレードが1~4まである樽のうち、3か4の強く焦がした樽(ヘビリーチャー)を使用します。
それから、樽詰めの際のアルコール度数をどの程度にするかと言うところにもこだわりが出ます。バーボンの法律では160プルーフ以下で蒸留して125プルーフ以下で樽詰めする必要がありますが、この樽詰め時のアルコール度数のことをバレルエントリーといいます。
熟成庫の特徴はスコッチでいうところのラック式が多いのですが、バーボンの場合は木製の骨組みで組まれていることが多いです。一般的に20段以上の積み上げが行われます。
熟成の際、ラックの高層と低層で熟成の進行が異なりますがスコッチでは低層が好まれ、バーボンでは高層が好まれるという違いもあります。特にバーボンでは熟成庫の最上階を「イーグルス・ネスト(鷲の巣)」と呼ばれます。
バーボンが高層の樽の熟成がよしとされるのは、アメリカの四季による寒暖差で熟成は早く進むのですがその影響を強く受けるからとされています。しかし、最近では極端な熟成が進んだものはよくないとする考え方もあります。そこも蒸留所ごとの考え方が反映されるところでもあると思います。
瓶詰め ~ボトリング~
ボトリングについては80プルーフ(40%)以上でボトリングすることと、水以外加えてはいけない法律があります。スコッチではカラメル色素による着色が許可されていますし一般的によく行われています。しかし、バーボンでは着色は許可されていません。
スコッチでいうところのヴァッティング(原酒同士を混ぜ合わせること)は、バーボンではミルグリングといいます。名前は違いますが同じ工程だと思ってもらっていいと思います。
特に2年以上熟成させたものは「ケンタッキー ストレート バーボン」と名乗ることができます。
まとめ
最後にポイントをまとめますと、
原料は、スコッチは主に大麦、バーボンは主にトウモロコシ。
仕込み水は、スコッチは軟水、バーボンは硬水。
蒸留は、スコッチは単式蒸留器、バーボンは連続式蒸留器。
樽は、スコッチは他酒の古樽、バーボンは新樽。
瓶詰めは、スコッチは着色可、バーボンは着色不可。
ここまで読んでいただけた方は飲みの席でちょっとだけウイスキー語れるようになったと思います。また、誰かの役に立てられることを願ってます。
ボトラーズウイスキーとは 有名ブランドと銘柄を紹介
ウイスキーについていろいろ調べたり、いくつか銘柄を飲んでいくと出会うこの単語。
よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなボトラーズについて解説していきます。
ボトラーズとは
まず、ボトラーズって何?という質問に対して簡単に回答するなら、
「蒸留所とは別の独立した会社によって原酒が樽買いされて、ボトリングされるもの。」
このような会社のことを インデペンデントボトラー といいます通称 ボトラー です。
そんなインデペンデントボトラーによってボトリングされて発売されているウイスキーのことをボトラーズと呼びます。
それに対して、「蒸留所もしくは蒸留所のグループ会社によって蒸留、熟成、ボトリングまで行われるもの。」
これを、オフィシャルボトル といいます。通称 オフィシャル です。
スコットランドではその昔、ウイスキーは樽で発売されていました。
酒類の販売店や飲食店、百貨店などが原酒を購入し独自にボトリングをしていた歴史があります。
ボトラーズブランドやブレンデッドウイスキーはこの流通の仕組みがもとになって生まれました。
ボトラーズの魅力
ではボトラーズから発売されたウイスキーには何ができてどんな魅力があるのでしょうか。
私の思うボトラーズの特徴、魅力を簡単に説明しますと、
オフィシャルには基本的に決まった熟成年数で、決まった度数のものだけが発売されていますが、
ボトラーズであればオフィシャルとは異なる熟成年数のものが飲めたり、
異なる樽の種類を使ったものが飲めたり、
度数が高いものやカスクストレングスがあったり、
ブレンデッド用の原酒として使われるためオフィシャルのシングルモルトが出回らないものがあったり、
時にはそのブランドでしかできないブレンドがされていたりします。
基本的にボトラーズは少量生産のものが多く、人気の蒸留所のものはすぐに売り切れてしまうことも珍しくないです。
つまりボトラーズにはウイスキーの世界をより広く、深く、面白くする仕組みが詰まっているのです。
続けて、有名なボトラーズブランドを紹介します。
有名なボトラーズブランド
歴史も長く有名なボトラーズブランドはどこ?と聞かれたら、
ゴードン&マクファイル社(GM社)
ケイデンヘッド社
この二つを挙げます。
他には入門におすすめだったり、人気のところという意味では、
シグナトリービンテージ社
ダグラスレイン社
をおすすめします。
では6選を紹介します。
ゴードン&マクファイル
ゴードン&マクファイル社は(通称GM社)は、1895年から創業している老舗のボトラーズです。
原酒のストックは非常に膨大で長期熟成ものもたくさん保有しています。
様々な蒸留所と深い信頼関係があり、本当に多くの蒸留所のウイスキーをボトリングし販売しています。
特に、ゴードン&マクファイルといえばマッカランという方もいるくらい、マッカランとの関係の深さは有名です。
マッカラン蒸留所はゴードン&マクファイル社に原酒を売り払ったあと、そこで熟成が行われた原酒の買戻しを行うこともあるそうです。
つまり、ゴードン&マクファイル社のその熟成の仕上がりに関してマッカランから絶大な信頼が寄せられています。
現在4つのシリーズが主に発売されています・
- プライベートコレクションシリーズ
- コニサーズチョイスシリーズ
- 蒸留所ラベルシリーズ
- ディスカバリーシリーズ
それぞれを簡単に説明します。
・プライベートコレクションシリーズ
マイナーな蒸留所や閉鎖蒸留所のシングルモルトが発売されているシリーズです。
ローズバンクや、グレンロッシーなどのマニアックな蒸留所がボトリングされる超熟がメインの高級志向のラインラップとなっています。
・コニサーズチョイス
こちらはGM社のメインとなるシリーズです。
このシリーズは種類が豊富で約100種類の蒸留所のウイスキーが発売されています、品質とコストパフォーマンスの良いシリーズなのでGM社がどんなボトラーズなのか知るのにいいシリーズかと思います。
・蒸留所ラベルシリーズ
GM社と蒸留所は信頼関係が深いと説明しましたが、この信頼関係の表れがこのシリーズです。
このシリーズは蒸留所のオフィシャルとほぼ同じ見た目のボトルで販売されてるのですが、それは蒸留所側から認められた品質があるからこそだといえます。
・ディスカバリーシリーズ
比較的最近できたシリーズです。
ボトラーズの入門的な位置づけのこのシリーズは、3つのジャンル分けがされています。
バーボン、シェリー、スモーキーの3つの分類があります。
ボトルデザインからその3つの特徴を見分ける事が出来るようになっています。
比較的安価な物が多いのでウイスキー初心者でも手を出しやすい価格帯となっております。
ウィリアム・ケイデンヘッド
ケイデンヘッド社は、1842年にスコットランドで創業した世界最古のインディペンデントボトラーです。
1972年にスプリングバンク蒸留所を所有するJ&Aミッチェル社に経営がかわりましたが、それまで100年以上創業一家で経営されてきました。
着色(カラーリング)と冷却ろ過(チルフィルタード)を決して行わない事がケイデンヘッド社のポリシーとなっていて、自然体のウイスキーを提供するという170年間変わらない考えが今でもしっかりと残っているインディペンデントボトラーです。
現在発売しているシリーズは5種類です。長くなるので詳細は割愛します。
- ブラックラベルシリーズ
- ゴールドラベルシリーズ
- チェアマンズストック
- オーセンティックコレクション
- スモールバッチシリーズ
シグナトリービンテージ
シグナトリービンテージは、1988年にアンドリューとブライアンのシミントン兄弟がエジンバラに設立したボトラーズです。
フルネームは、シグナトリー・ヴィンテージ・スコッチ・ウイスキー社といいます。
他の樽と混ぜ合わせない(ヴァッティングを行わない)事が特徴で、希少価値の高い蒸留所のウイスキーをいくつも輩出しています。
とても信頼のおけるボトラーズであることは間違いありません。
現在発売しているシリーズは2種類です。
- ノンチルフィルターシリーズ
- カスクストレングスシリーズ
その名の通り、ノンチルフィルタードシリーズはシグナトリービンテージ社のポリシーでもあるノンチルフィルタードでボトリングを行っているシリーズで、安価ながら品質は非常に高いシリーズです。
カスクストレングスシリーズもその名の通り、すべてカスクストレングスでさらにノンチルフィルタードでボトリングを行っています。こちらもスペックから考えるとコストパフォーマンスに優れたシリーズです。
ダグラスレイン
ダグラスレインは1948年にグラスゴーで設立されたボトラーズです。
経営は2013年に弟のフレッド・レイン氏が引き継ぎました。
ブレンダーの一面があるダグラスレイン社は、シングルカスク以外にブレンデッドウイスキーも展開しています。
シングルモルトとしての基準に満たない樽を使ってブレンデッドウイスキーを製造し、品質に妥協しないリリースをしています。それはつまり価格を抑えつつ品質も高いブレンデッドが同時に作られるということでもあります。
ダグラスレインは3つのシリーズが発売されています。
・リマーカブルリージョナルモルトシリーズ
このシリーズにはご存じの方も多いビックピートという有名なボトルがあります。地域別にその特徴が表れたモルト原酒をブレンドしリリースしているシリーズです。
各々の地域の特徴を楽しむ事ができ、比較的安価なので個人的にも大好きなシリーズです。
・オールドパティキュラー シリーズ
2013年に経営が弟に移り、新生ダグラスレイン社となったことでできた新しいフラッグシップモデルシリーズです。
48.4度および51.5度という、こだわりの度数を選定し、各樽の原酒がそのポテンシャルを最も発揮できるタイミングでボトリングされています。
・プロベナンスシリーズ
46%まで加水をしたリーズナブルなシリーズです。
2016年より、価格はそのままにラベルを一新し、シングルカスクでボトリングされるようになりました。
キングスバリー
キングスバリー社は、1989年よりスコットランド・アバディーンにて設立されたボトラーズです。(前身はイーグルサムと言う会社名)
これまで数々の歴史に残るウイスキーを輩出してきたボトラーズです。
2012年にスプリングバンク蒸留所の創業一族のゴードン・ライト氏が代表として就任しました。
キングスバリーは「ヴィンテージ」をコンセプトとしています。
熟成の過程も重要ですが、そのウイスキーが生まれたその瞬間に重点をおきたい、という想いがあるようです。
なのでラベルには熟成を始めた年(ヴィンテージ)を記載しています。
安価なラインが少なく、高級志向のウイスキーが販売される傾向のあるブランドです。
その分クオリティの高いボトルが多いです。
スコッチモルトウイスキーソサエティ(SMWS)
1983年に英国エディンバラの港町、リースで設立された会員制のウイスキークラブです。
入会した会員のみが、SMWSのウイスキーを購入する事が出来ます。
他のボトラーズとは少し違った雰囲気があります。
「熟成されていたままのウイスキーを。」というソサエティ設立当初からのポリシーがあり、ウイスキーは加水でボトリングされています。
また、ラベルには蒸留所が記載されていないのが特徴です。
記載されているのは、ソサエティの大きなロゴマークと蒸留年月、熟成年数、瓶詰年月、アルコール度数、そして蒸溜所コードと樽番号です。
蒸留所の名前はありませんが蒸留所コードの記載はあります。
これには蒸留所ごとの先入観に囚われずにウイスキーそのものを楽しんで欲しいというソサエティの考えがあります。
入会費・年会費は1万円かかりますが、それだけの価値のあるブランドです。
入会せずに飲みたいという方は、ソサエティを扱っているBARに行くか、
東京汐留のパークホテル内に「ザ ソサエティ」というソサエティ専門のBARがあります。
私もそこには行ったことはないのですがぜひ一度行ってみたいと思っています。
まとめ
ボトラーズウイスキーは生産量が少ないものが多いので、その出会いは一期一会です。
しかし、ボトラーズの面白さはマニアックな面が強いので、それを味わうためにはオフィシャルボトルをたくさん飲んで蒸留所特徴や地域の傾向がわかってからのがいいと思います。
もっと広く深い世界を知りたいと思ったら色んなボトラーズウイスキーを試してみてほしいです。
皆さんのウイスキーライフがより良いものになりますように。
ウイスキーを使ったおすすめカクテル 10選
今回はタイトルの通り、
ウイスキー好きにおすすめのウイスキーを使った代表的なカクテルを紹介します。
オールドファッションド
材料
作り方
小話
オールドファッションドに使われるウイスキーはバーボン、ライウイスキーなどのアメリカンウイスキーが基本になります。
誕生したのは19世紀半ば。ケンタッキー州のバー、ペンデニス・クラブに集う競馬ファンのためにバーテンダーが考案し、古風なドリンク「トディ」に似ていたことから、「オールド・ファッションド」と名づけたという説があります。
このオールドファッションドはバリエーションが多いカクテルです。ウイスキーと甘味とビターズの苦みの基本を崩さなければ、お好みでアレンジできるカクテルでもあります。
マンハッタン
材料
作り方
- 上記材料をステアしてカクテルグラスに注ぐ。
- カクテルピンに刺したマラスキーノチェリーを飾る。
- レモンピールを絞りかける。
小話
世界で最も有名なカクテルのひとつ「マンハッタン」。
チャーチル首相の母親がニューヨークのマンハッタン・クラブでパーティーを催し、ウイスキーとスイートベルモットの組み合わせを提案した。この新しいカクテルは好評で、クラブの名前にちなんで「マンハッタン」と名づけられ “カクテルの女王” として称されています。
ベースのウイスキーをスコッチに変えると「ロブロイ」になります(ロブロイについては後述)。
ジョンコリンズ
材料
作り方
小話
ロンドンのウェイターであったジョン・コリンズが生みの親。当時ジンベースで作られていたカクテルですがいつしかウイスキーが使われるようになりました(ジンで作るものをトムコリンズという)。ウイスキーコリンズやスコッチコリンズとも呼ばれています。甘酸っぱいカクテルです。
ミントジュレップ
材料
作り方
- コリンズグラスまたはタンブラーまたはゴブレットに、ウイスキーと氷以外の材料を入れる。
- 砂糖を溶かしながらミントの葉をつぶす。
- バーボンを加え、クラッシュドアイスをいっぱいに詰め、よくステアする。
- ミントを飾る
小話
古くからあるカクテルで南北戦争のころから飲まれていたという記録があります。アメリカ南部生まれので、現在では世界三大ダービーの一つであるケンタッキーダービーのオフィシャルドリンクとしても有名です。
ミントジュレップにはウッドフォードリザーブというバーボンがよく使われます。
ゴッドファーザー
材料
作り方
- オールドファッションドグラスに氷を入れる。
- 材料を注ぎ、ステアします。
小話
ゴッドファーザーは、映画『ゴッドファーザー』の公開を記念して生まれたカクテルです。アマレット由来のアーモンドのようなこうばしい香りと甘みが特徴です。
ウイスキー特有の芳醇な味わいに、アマレットの風味が加わったクセになる味わいです。
ベースをウォッカにすると「ゴッドマザー」になります。
ニューヨーク
材料
作り方
- 材料すべてをシェークする。
- カクテルグラスに注いでアレンジを飾る。
小話
ニューヨークというその名の通りニューヨークをイメージして作られた色鮮やかなカクテル。すっきりとした切れのある味わい。
20世紀前半の禁酒法時代から飲まれていたという古くからある有名なカクテルです。
ロブロイ
材料
作り方
- 材料をステアしてカクテルグラスに注ぐ。
- カクテルピンに刺したマラスキーノチェリーを飾る。
- レモンピールを絞りかける。
小話
ロンドンにある名門ホテル「サヴォイ」のバーで生まれたカクテルです。毎年11月末に同ホテルで開かれる聖アンドリューズ祭のパーティーのために考案された。
ロブロイは17~18世紀ごろに存在したスコットランドの義賊、ロバート・マクレガーの愛称であった「赤毛のロバート」に由来します。
アルコール度数の強さのわりに、甘味があって飲みやすいのが特徴です。
ラスティネイル
材料
作り方
- オールドファッションドグラスに氷を入れる。
- 材料を入れてステアする。
小話
ラスティネイルは「錆びた釘」の意味です。ドランブイははちみつやハーブをモルトウイスキーに入れたリキュールです。香り高いスコッチの調和が楽しめるカクテルになっています。
アイリッシュコーヒー
材料
作り方
小話
寒冷なアイルランドで、空港のラウンジに勤務するバーテンダーのジョー・シェルダンが考案しました。このカクテルで使われるコーヒーは少し濃い目に淹れ、砂糖で甘めに作るのがおすすめです。
ホットウイスキートディー
材料
作り方
小話
トディとはスピリッツに甘みを加えてお湯などで割ったスタイルの総称です。古くからあるホットカクテルでヨーロッパの寒い地域発祥と言われています。
スパイスはお好みで、寒い日のお宅で作ってみるのはいかがでしょうか。
まとめ
ウイスキー好きにおすすめなカクテルをまとめてみました。
バーで頼むもよし、材料があれば自宅で作ってみるもよし。
この記事で皆様のウイスキーの楽しみ方がもっと広がればと思っています。
初心者向け ウイスキーのいろいろな飲み方!
今回はウイスキーの飲み方を紹介していこうと思います。
ウイスキーに限らずバーでお酒を飲む人や宅飲みを充実させている人にとってはよくわかってる内容かもしれません。ウイスキー初心者向けとしてご覧ください。
ストレート
ウイスキーは飲み方の種類が豊富なことも魅力の一つです。
そんな中で最もウイスキー本来の味や香りを楽しめるのがストレートです。ウイスキーはアルコール度数が高いお酒なのではじめは抵抗があるかもしれませんし飲みずらいと感じるかもしれません。
それに初心者の方は特にロックやハイボールで飲むイメージが強いと思います。
しかしウイスキーはもともと冷やさずに飲むことを想定して作られたお酒です。冷やすことによって芳醇な香りが抑えられてしますからです。
ほんの少しづつなめるようにゆっくりと、チェイサーを挟みながら飲むのがストレートの飲み方です。アルコールがきついと思えば、数滴の水を加えて飲みやすい濃度にして飲むのもおすすめです。また、数滴の加水によってウイスキーは香りが開きます。
その変化を楽しみながら飲むのがウイスキー通の飲み方だと思いますので、ぜひ試していただきたいです。
トワイスアップ
トワイスアップは前述したストレートの加水に似ているのですが、こちらはウイスキーと常温の水を1:1で組み合わせたカクテルの一種です。
宅飲みなどで加水を行うとき数滴でも水道水を使うのは絶対にやめてください。水道水のにおいはウイスキーの香りを邪魔してしまいます。ミネラルウォーターを使って、なおかつ飲みやすい軟水がおすすめです。
この飲み方は飲みやすくなる一方で濃度も半分になるので味わいという面では落ちてしまいます。
ウイスキーの銘柄の好みが様々あるように、加水の量も人それぞれ好みがありますので1:1にこだわらず自分の好きな加水の仕方も探してみるといいと思います。
オン・ザ・ロック
次はオン・ザ・ロック、通称ロックです。
ロックはストレートのウイスキーに氷を入れてステア(かき混ぜる)したものです。
ロックの魅力はコリを入れることによってその氷が解けて加水されることと、ウイスキーが冷やされることによるアルコール刺激が抑えられることにあります。
また、私が思う一番の魅力は、ロックが作られてすぐは氷がほとんど解けていないのでストレートに近い感覚で飲めて、その後少しずつ解けて加水されていく過程を少しずつ飲みながら楽しむことにあると思います。
宅飲みでお気に入りのロックグラスを使って、きれいな透明な氷も使って、ロックを作って氷とグラスの音に耳を傾けながら解けていく氷による変化を楽しみながら飲む。
素晴らしい時間が過ごせると思います。
ハーフロック
ハーフロックはロックにさらにウイスキーと同量程度の水を加えたものです。
ロックでは度数が強いと感じる方はこの飲み方がおすすめです。
私個人的にはハーフロックにするならハイボールにしてしまうかな、という印象です。
ハイボール
いわずと知れたウイスキーのソーダ割です。昨今の日本のウイスキーブームはハイボールが流行ったことによるものだといわれています。
ハイボールはウイスキーとソーダを1:3の比率で作るのが一般的ですが、この割合は自由だと思います。そもそもウイスキーの度数がものによって違うわけですから。
ハイボールはみんな大好きですのでハイボールのきっちりとした作り方とハイボールにおすすめの銘柄をほかの記事でご紹介したいと思います。
水割り
その名の通りウイスキーの水割りです。
私は水割りではほとんど飲むことはありませんが水割りは食事と一緒に飲むときの選択肢になると思います。たまに水割りで飲んでみると本当に同じウイスキーかと思うほど別の表情になるものがあります。
アルコール感もかなり抑えられて飲みやすくなりますのでハイボールと並んで初心者にもおすすめな飲み方です。
水割りはジャパニーズウイスキーが向いているといわれています。
ここまで見ていただいた方はお分かりかと思いますがウイスキーに加える水の量が変わるだけで呼び方が変わりますが、ストレートの加水とトワイスアップは常温で、水割りは冷やされていますのその違いに注意してください。
ホットウイスキー(お湯割り)
ウイスキーをホットで飲むというイメージがない方もいると思いますが、ホットウイスキーという飲み方があります。
ホットウイスキーはお湯割りのことを指す場合もありますが、バーによってはお湯だけではなく、はちみつ、レモン、シナモンなどのスパイスを合わせてホットカクテルのようにするところもあります。冬には体が芯から温まりますので深夜のバーで最後の一杯として頼んでみるものいいのではないでしょうか。
最後に
それぞれの飲み方はウイスキーの銘柄によって向き不向きもありますので、バーで聞いてみたり自分で探して、このウイスキーにはこれ!っていう飲み方を見つけてウイスキーライフを充実させてみてください。